卵巣がんになりやすい人の特徴は?遺伝・年齢・出産歴と検査の目安を2026年版で徹底解説

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卵巣がんになりやすい人の特徴は?遺伝・年齢・出産歴と検査の目安を2026年版で徹底解説
卵巣がんになりやすい人の特徴は?遺伝・年齢・出産歴と検査の目安を2026年版で徹底解説
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🎵 卵巣がんになりやすい人の特徴は?遺伝・年齢・出産歴と検査の目安を2026年版で徹底解説

卵巣がんになりやすい人には、遺伝的要因や家族歴、年齢、子宮内膜症、出産歴など、いくつかの共通するリスク因子があります。特に注意したいのが、BRCA1・BRCA2遺伝子の病的バリアントによって発症リスクが高まる遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)や、大腸がん・子宮体がんなどとも関係するリンチ症候群です。

ただし、リスク因子に該当するからといって、必ず卵巣がんになるわけではありません。また、家族に卵巣がんの人がいなくても発症する可能性はあります。2026年現在の国立がん研究センターの情報や国内の診療ガイドラインを踏まえ、発症しやすい人の特徴、遺伝子検査を検討する目安、CA125検査の注意点、予防につながる選択肢まで詳しく解説します。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】

  • 要点1:卵巣がんの主なリスク因子は、BRCA1・BRCA2の病的バリアント、家族歴、加齢、子宮内膜症など。
  • 要点2:出産経験がない人や不妊の経験がある人では関連が指摘されるものの、妊娠・出産歴だけで発症リスクを判断することはできない。
  • 要点3:一般女性を対象とした卵巣がん検診は確立されておらず、家族歴が気になる場合は遺伝カウンセリングや専門医への相談が重要。

【特徴を徹底解説】卵巣がんになりやすい人に共通する7つのリスク因子

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卵巣がんは、卵巣に発生する悪性腫瘍です。発症には遺伝的な体質だけでなく、年齢やホルモン環境、既往歴など複数の要因が関係しています。

米国疾病予防管理センター(CDC)が2025年9月22日に更新した卵巣がんのリスク情報でも、年齢、家族歴、遺伝子変異、子宮内膜症、出産経験などが関連要因として挙げられています。

代表的なリスク因子は次の7つです。

1.家族に卵巣がんや乳がんを発症した人がいる

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【写真】卵巣 癌 なり やすい 人 近影・注目カット

母親、姉妹、祖母、おばなどの血縁者に卵巣がんを経験した人がいる場合、遺伝性のリスクについて確認する価値があります。

特に、近い血縁者に卵巣がんを発症した人がいる場合や、同じ家系に複数の乳がん・卵巣がん患者がいる場合は注意が必要です。

家族歴を確認するときに重要なのは、母方だけでなく父方の親族も対象にすることです。BRCA1・BRCA2などの病的バリアントは父親からも受け継ぐ可能性があります。

2.BRCA1・BRCA2遺伝子に病的バリアントがある

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【資料】卵巣 癌 なり やすい 人 報道・メディア記録

BRCA1とBRCA2は、細胞内でDNAの損傷を修復する働きに関係する遺伝子です。これらに生まれつきの病的バリアントがあると、乳がんや卵巣がんなどを発症するリスクが高まります。

BRCA1・BRCA2に関連する遺伝性乳がん卵巣がん症候群は、英語の名称からHBOC(Hereditary Breast and Ovarian Cancer syndrome)と呼ばれています。

日本のゲノム医療情報基盤MGenReviewsが紹介する推定では、70歳までの卵巣がん罹患リスクは、BRCA1の病的バリアント保持者で約40%、BRCA2の保持者で約18%です。一般集団と比べて高い数値ですが、推定値は研究対象や算出方法によって異なります。

重要なのは、遺伝子に病的バリアントがあっても必ず発症するわけではないという点です。遺伝的な体質はリスクを高める要因であり、発症を確定させるものではありません。

3.リンチ症候群と診断されている

リンチ症候群は、DNAの複製時に生じる間違いを修復する仕組みに関係する遺伝性疾患です。

主な原因遺伝子はMLH1、MSH2、MSH6、PMS2の4種類です。これらの遺伝子に病的バリアントがあると、大腸がんや子宮体がんのほか、卵巣がんなどを発症するリスクが高まります。

例えば、同じ家系内に若年発症の大腸がんや子宮体がんが複数ある場合は、リンチ症候群の可能性を考慮するきっかけになります。

国立がん研究センターの遺伝性腫瘍に関する解説でも、リンチ症候群と卵巣がんの関連が紹介されています。

4.子宮内膜症を患っている

子宮内膜症は、本来子宮の内側に存在する子宮内膜に似た組織が、卵巣や腹膜など子宮以外の場所に発生する病気です。

特に卵巣に発生した子宮内膜症性嚢胞、いわゆるチョコレート嚢胞は、卵巣がんとの関連が研究されています。

米国国立がん研究所(NCI)の情報では、子宮内膜症と卵巣がんの関連は、明細胞がんや類内膜がんなどの組織型で比較的強いとされています。報告されている相対リスクは研究によって異なりますが、約1.8~2.4倍という推定もあります。

ただし、子宮内膜症がある人の大多数が卵巣がんになるわけではありません。子宮内膜症の診断だけを理由に、卵巣を切除する必要があるわけでもありません。嚢胞の大きさや画像所見、年齢、症状などを踏まえて婦人科で経過を確認することが大切です。

5.年齢が高くなっている

卵巣がんは、若い年代だけに発生する病気ではありません。年齢が上がるにつれて発症する人が増え、閉経後の女性にも多く見られます。

2023年の全国がん登録データを基にした国内統計では、卵巣がんの新規罹患数は年間12,926人でした。年齢階級別では50歳代の罹患率が高いことも報告されています。

ただし、若い人でも遺伝的要因などによって発症する可能性があります。年齢が若いことだけを理由に、卵巣がんを完全に否定することはできません。

6.出産経験がない

出産経験がない女性は、出産経験がある女性と比較して、卵巣がんの発症リスクが高い傾向にあることが疫学研究で示されています。

妊娠や授乳、経口避妊薬の使用などは排卵の回数を減らすことに関係します。排卵に伴う卵巣周辺の細胞への影響が、卵巣がんの発症と関連するという考え方もあります。

しかし、出産経験がないことだけで卵巣がんになると決まるわけではありません。結婚や出産の有無によって、個人の健康リスクを単純に判断することはできません。

7.不妊の経験やホルモンに関係する要因がある

不妊の経験と卵巣がんの関係についても研究されています。不妊そのものと、妊娠・出産を経験していないこと、排卵誘発剤などの不妊治療を受けたことは、それぞれ分けて考える必要があります。

NCIの患者向け情報では、不妊治療薬を使用した女性について、卵巣がんの発症リスクが明確に増加するという証拠は確立していないと説明されています。一方、治療後に妊娠しなかった女性では、浸潤性卵巣がんのリスクが高い可能性を示す研究もあります。

したがって、不妊治療を受けた経験だけを理由に、卵巣がんを過度に心配する必要はありません。治療歴や婦人科疾患の有無を踏まえて、担当医に相談することが適切です。

【家族歴と遺伝的要因】HBOC・BRCA1・BRCA2・リンチ症候群の違い

卵巣がんのリスクを考えるうえで、特に確認したいのが家族歴と遺伝的要因です。

家族にがんを発症した人がいる場合でも、すべてが遺伝性とは限りません。一方で、家系内に特定のがんが集中している場合には、遺伝性腫瘍の可能性を考える必要があります。

HBOCとBRCA1・BRCA2の関係

HBOCはBRCA1またはBRCA2の病的バリアントを原因とする代表的な遺伝性腫瘍です。

この症候群では、女性の乳がんや卵巣がんだけでなく、男性の乳がん、前立腺がん、膵がんなどにも関連するリスク上昇が知られています。

遺伝形式は常染色体顕性遺伝です。両親のどちらかが病的バリアントを持っている場合、子どもに受け継がれる可能性があります。

そのため、母方に乳がんの人がいなくても、父方の祖母や叔母、父親側の親族に関連するがんが多い場合は、遺伝的な背景を確認する意味があります。

リンチ症候群と卵巣がんの関係

リンチ症候群では、大腸がんと子宮体がんが代表的な関連がんですが、卵巣がんも関連するがんの一つです。

HBOCが乳がん・卵巣がんとの関係で知られているのに対し、リンチ症候群では大腸がん・子宮体がんを含めた家族歴の把握が重要になります。

どちらの症候群も、家族歴だけで診断することはできません。必要に応じて遺伝学的検査によって原因となる病的バリアントを確認します。

卵巣がんのリスク因子と遺伝性疾患の比較

主な関連要因と確認したいポイントを整理すると、次のようになります。

要因・疾患卵巣がんとの関係確認したいポイント
BRCA1遺伝子卵巣がんの発症リスクが大きく上昇する本人・血縁者の乳がん、卵巣がんの病歴
BRCA2遺伝子卵巣がんの発症リスクが上昇する乳がん、卵巣がん、膵がん、前立腺がんなどの家族歴
HBOC遺伝性乳がん・卵巣がん症候群BRCA1・BRCA2の病的バリアントの有無
リンチ症候群大腸がん・子宮体がんなどに加えて卵巣がんのリスクも上昇大腸がん、子宮体がんなどの家族歴
子宮内膜症特に明細胞がん・類内膜がんとの関連が報告されているチョコレート嚢胞の有無や経過
出産経験なし出産経験がある人と比べてリスク上昇との関連があるほかのリスク因子も含めた総合評価
加齢中高年以降で発症が増加する年齢と婦人科症状の変化

この表で大切なのは、遺伝的要因と生活・生殖に関する要因を同じ重さで扱わないことです。特にBRCA1・BRCA2の病的バリアントやリンチ症候群が確認されている場合は、専門的なリスク評価が必要になります。

一方、出産経験がない、年齢が高い、子宮内膜症があるといった情報だけで、個人の発症確率を正確に計算することはできません。

【遺伝子検査の目安】家族歴がある人は遺伝カウンセリングを受けるべき?

卵巣がんの遺伝的リスクが気になる場合、最初から遺伝子検査を申し込むのではなく、遺伝カウンセリングを受けて家族歴や本人の既往歴を整理する方法があります。

遺伝カウンセリングを検討したい人

次のような状況に該当する場合は、遺伝性腫瘍を専門とする医師や認定遺伝カウンセラーへの相談を検討できます。

  • 母親、姉妹、祖母、おばなどに卵巣がんの経験者がいる。
  • 家系内に乳がんと卵巣がんの患者が複数いる。
  • 若い年齢で乳がんや卵巣がんを発症した血縁者がいる。
  • 同じ人が乳がんを複数回発症している。
  • 男性の乳がん患者が家系内にいる。
  • 大腸がんや子宮体がんを若い年齢で発症した血縁者が複数いる。
  • 血縁者がBRCA1・BRCA2などの病的バリアントを保有している。

日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構(JOHBOC)の2024年版ガイドラインでも、家族歴や既往歴から遺伝性腫瘍が疑われる人や、家系内で病的バリアントが確認されている血縁者に対する遺伝学的検査の提供が望ましいとされています。

卵巣がんの遺伝子検査では何を調べる?

HBOCの診断では、主にBRCA1・BRCA2の生殖細胞系列の病的バリアントを調べます。血液などを検体として検査し、生まれつき持っている遺伝的な変化を確認します。

リンチ症候群が疑われる場合は、MLH1、MSH2、MSH6、PMS2などのミスマッチ修復遺伝子が検査対象になります。

なお、がん細胞を調べる腫瘍遺伝子検査と、生まれつきの遺伝的な体質を調べる遺伝学的検査は目的が異なります。腫瘍検査でBRCA1・BRCA2の変化が見つかった場合でも、それだけで遺伝性と確定するわけではありません。必要に応じて血液などによる確認検査を行います。

検査を受ける前に確認したいこと

遺伝子検査は、自分の健康管理だけでなく、血縁者の将来の健康管理にも関係する情報を明らかにする可能性があります。

そのため、検査前には次の内容を確認しておくことが大切です。

  • 検査によって何が分かるのか。
  • 陽性だった場合にどのような予防や管理方法があるのか。
  • 陰性だった場合でも残るリスクはあるのか。
  • 検査結果を家族にどのように伝えるのか。
  • 検査費用や保険適用の条件はどうなっているのか。

遺伝カウンセリングは、検査を受けることを強制するものではありません。検査を受けないという選択も含めて、専門家と相談できます。

国立がん研究センターの遺伝性腫瘍に関する情報では、本人や家族の病歴、発症年齢、家族内で遺伝子検査を受けた人の有無などを整理して相談することが推奨されています。

【発症年齢と出産歴】50代以降は要注意?不妊と卵巣がんの関係も解説

卵巣がんは、年齢や排卵に関係する要因によって発症リスクが変化することが知られています。ただし、これらの要因は個人の発症を直接予測するものではありません。

卵巣がんは何歳から増える?

卵巣がんは中高年以降に多く、特に閉経後の女性で注意したい病気です。

国内の2023年の罹患データでは、新たに卵巣がんと診断された人は12,926人でした。年齢階級別では50歳代で罹患率が高くなっています。

ただし、50代になったら必ず発症するという意味ではありません。若年でも遺伝性腫瘍などの背景があれば、リスク評価が必要になる場合があります。

出産経験がないと発症しやすいのはなぜ?

卵巣がんと出産歴の関係については、排卵の回数に注目した研究が行われています。

妊娠中は排卵が停止し、授乳期間にも排卵が抑制される場合があります。出産経験がある人では、こうした期間を通じて生涯の排卵回数が少なくなる傾向があります。

米国国立がん研究所の情報では、出産経験がある女性は出産経験がない女性より卵巣がんのリスクが低い傾向にあり、出産回数が増えるほどリスク低下との関連が示されています。

ただし、これは集団を対象にした統計的な関連です。妊娠・出産を経験していないことが、卵巣がんの直接的な原因になるわけではありません。

不妊治療を受けると卵巣がんになりやすい?

不妊治療に使用される排卵誘発剤や生殖補助医療については、卵巣がんとの関係が長く研究されています。

現在の研究では、不妊治療そのものが浸潤性卵巣がんを明確に増加させるという一貫した証拠は得られていません。

不妊の原因となる疾患や妊娠・出産歴など、複数の要因が結果に影響するためです。

したがって、不妊治療を受けた経験がある人が、治療を受けたことだけを理由に卵巣がんを心配し続ける必要はありません。治療中や治療後に婦人科の症状がある場合は、担当医に相談しましょう。

【検診とCA125の真実】卵巣がんは血液検査で早期発見できる?

卵巣がんについて特に注意したいのが、一般女性を対象とする有効性の確立した検診がないことです。

国立がん研究センターのがん情報サービスは、2026年3月17日の更新情報で、卵巣がん・卵管がん・腹膜がんについて、厚生労働省の指針で定められたがん検診はないと説明しています。

CA125とはどのような検査?

CA125は、血液中に含まれる腫瘍マーカーの一つです。卵巣がんの診断を補助したり、治療後の経過観察に利用したりする目的で測定されます。

ただし、CA125は卵巣がんだけに反応する検査ではありません。

例えば、次のような状態でも数値が高くなる場合があります。

  • 子宮内膜症
  • 月経中
  • 妊娠初期
  • 子宮筋腫などの婦人科疾患
  • 胸膜炎や腹膜炎などの炎症性疾患

日本産科婦人科学会の婦人科診療ガイドラインでも、CA125は月経中に一過性の上昇を示すことや、子宮内膜症などの良性疾患でも高値になることが説明されています。

反対に、卵巣がんが存在していてもCA125が正常範囲内になる場合があります。

国立がん研究センターも、腫瘍マーカーの数値だけでがんの有無を診断することはできないとしています。

CA125を毎年測定すれば安心?

答えは、必ずしもそうではありません。

無症状で平均的なリスクの女性に対して、CA125や経腟超音波検査を定期的に行う方法は、卵巣がんによる死亡率を減らす効果が確立されていません。

米国予防医学専門委員会(USPSTF)も、平均的なリスクの無症状女性に対する卵巣がんの一律なスクリーニングを推奨していません。偽陽性によって不必要な精密検査や手術につながる可能性も指摘されています。

一方、HBOCなどの遺伝的リスクが確認されている人は、一般女性と同じ扱いにはなりません。専門施設で個別のリスク評価を受け、必要に応じてサーベイランスや予防手術について相談します。

見逃したくない卵巣がんの初期症状

卵巣がんは、初期段階では自覚症状がほとんどないことがあります。腫瘍が大きくなるにつれて、周囲の臓器を圧迫し、さまざまな症状が現れる場合があります。

特に注意したい症状は次のとおりです。

  • おなかが張る、腹部膨満感が続く。
  • 下腹部や骨盤周辺に痛みや圧迫感がある。
  • 以前よりウエストがきつくなった。
  • 食欲が低下する、少量で満腹になる。
  • 頻尿や便秘が続く。
  • 下腹部にしこりのようなものを感じる。

これらの症状は、卵巣がん以外の病気でも起こります。症状が続く、悪化する、いつもと違う状態が繰り返される場合には、婦人科を受診してください。

【卵巣がんの予防方法】発症リスクを下げるためにできること

卵巣がんには、すべての女性に共通する確実な予防方法はありません。ただし、研究によってリスク低下との関連が示されている要因や、遺伝的に高リスクの人に対する医学的な予防策があります。

1.生活習慣を整える

国立がん研究センターは、がん全般の予防に関係する生活習慣として、禁煙、節度ある飲酒、バランスのよい食事、身体活動、適正体重の維持などを挙げています。

ただし、これらは卵巣がんだけを確実に防ぐ方法ではありません。健康的な生活を続けることは、ほかの病気の予防も含めた健康管理として考えることが大切です。

2.経口避妊薬と卵巣がんリスクの関係を知る

経口避妊薬(OC)の使用は、卵巣がんの発症リスク低下と関連することが複数の研究で示されています。使用期間が長いほどリスク低下との関連が強くなる傾向も報告されています。

ただし、経口避妊薬には血栓症などの副作用や使用上の注意があります。卵巣がんの予防だけを目的に自己判断で服用するものではありません。

避妊や月経困難症などの治療で使用を検討している場合は、持病や喫煙歴なども含めて医師に相談してください。

3.遺伝的リスクが高い場合は予防手術を検討する

BRCA1・BRCA2の病的バリアントが確認され、卵巣がんの発症リスクが高いと評価された人には、リスク低減卵管卵巣摘出術(RRSO)という選択肢があります。

これは、卵管と卵巣を手術によって切除し、将来の卵巣がん・卵管がんの発症リスクを低下させることを目的とする方法です。

ただし、誰にでも推奨される手術ではありません。妊娠する能力を失うことや、卵巣を切除した場合の早期閉経、骨や心血管系への影響などを考慮する必要があります。

また、手術後も原発性腹膜がんのリスクが完全になくなるわけではありません。

実施を検討する際には、遺伝医学の専門家、婦人科腫瘍専門医などと相談し、年齢、遺伝子の種類、家族計画、本人の希望を踏まえて判断します。

4.家族歴を整理しておく

家族が経験したがんの種類や発症年齢を把握しておくことも、遺伝的リスクを評価するうえで役立ちます。

可能であれば、母方・父方の両方について、次の情報を整理しておきましょう。

  • がんを発症した親族の続柄
  • がんの種類
  • 発症した年齢
  • 同じ人が複数のがんを経験したか
  • 遺伝子検査を受けた親族がいるか

家族歴を整理することで、遺伝カウンセリングを受ける際に必要な情報を伝えやすくなります。

【プロの結論】卵巣がんのリスクは家族歴・遺伝子・症状から総合的に判断する

卵巣がんになりやすい人の特徴を考える際、最も大切なのは、単一の条件だけで自分のリスクを決めつけないことです。

例えば、出産経験がないという理由だけで遺伝子検査を急ぐ必要はありません。一方、母親や姉妹に卵巣がんの患者がいる場合や、同じ家系に若年発症の乳がん・卵巣がんが複数ある場合には、専門的な遺伝カウンセリングを検討する価値があります。

特に、次の3つの視点を分けて考えることが重要です。

  • 遺伝的リスク:BRCA1・BRCA2やリンチ症候群など、医学的に確認できる遺伝性の要因があるか。
  • 身体的・生殖に関する要因:年齢、子宮内膜症、出産歴、不妊の経験などがあるか。
  • 現在の健康状態:腹部膨満感や頻尿、下腹部痛など、受診が必要な症状が続いていないか。

また、卵巣がんには一般女性を対象とする有効性の確立した検診がないため、CA125を定期的に測れば安心という考え方は適切ではありません。

遺伝的リスクが高い人には、一般女性とは異なる予防・管理方法があります。遺伝子検査や予防手術を含め、医学的な根拠と本人の希望を踏まえた選択が必要です。

卵巣がんになりやすい人に関するよくある質問(FAQ)

Q1:卵巣がんになりやすい人にはどのような特徴がありますか?

A1:BRCA1・BRCA2の病的バリアント、リンチ症候群、卵巣がんの家族歴、子宮内膜症、加齢、出産経験がないことなどが主な関連要因です。ただし、該当する人が必ず発症するわけではありません。

Q2:母親が卵巣がんだった場合、自分も発症しやすいですか?

A2:母親が卵巣がんを発症している場合、一般集団よりリスクが高い可能性があります。BRCA1・BRCA2などの遺伝的要因が関係している場合もあるため、婦人科や遺伝カウンセリングの専門家に相談してください。

Q3:卵巣がんは何歳くらいから発症しやすくなりますか?

A3:中高年以降に発症が増加し、国内の2023年の罹患データでは50歳代の罹患率が高くなっています。ただし、若年でも発症する可能性はあります。

Q4:出産経験がないと卵巣がんになりやすいのでしょうか?

A4:出産経験がない女性は、出産経験がある女性と比べて卵巣がんのリスクが高い傾向にあります。ただし、出産経験だけで個人の発症リスクを判断することはできません。

Q5:子宮内膜症があると卵巣がんになるのでしょうか?

A5:子宮内膜症は卵巣がん、特に明細胞がんや類内膜がんとの関連が報告されています。しかし、子宮内膜症がある人の大多数が卵巣がんになるわけではありません。定期的に婦人科で状態を確認しましょう。

Q6:卵巣がんはCA125の血液検査で早期発見できますか?

A6:CA125は卵巣がんの診断補助に使用される腫瘍マーカーですが、無症状の一般女性を対象とした検診として死亡率を下げる効果は確立されていません。数値が高いだけでがんと診断されるわけでもありません。

Q7:卵巣がんの遺伝子検査は健康な人でも受けられますか?

A7:未発症の人でも、家族歴や血縁者の検査結果などから遺伝性腫瘍が疑われる場合は、遺伝カウンセリングを受けて検査を検討できます。検査の適応や保険適用は状況によって異なります。

Q8:卵巣がんを予防する方法はありますか?

A8:すべての人に有効な確実な予防方法は確立されていません。健康的な生活習慣を維持するとともに、BRCA1・BRCA2の病的バリアントなど遺伝的リスクが確認された場合は、専門医とリスク低減策を検討することが重要です。

まとめ:卵巣がんのリスクを正しく知り、早めの相談につなげよう

卵巣がんになりやすい人には、遺伝的要因、家族歴、年齢、子宮内膜症、出産歴など、複数の特徴があります。中でもBRCA1・BRCA2に関連するHBOCやリンチ症候群は、遺伝性腫瘍として専門的な評価が必要な要因です。

一方、出産経験がないことや不妊治療の経験だけで、卵巣がんの発症を予測することはできません。リスク因子を正しく理解し、必要以上に不安を抱えないことも大切です。

家族に卵巣がんや若年発症の乳がん、大腸がん、子宮体がんなどの患者がいる場合は、家族歴を整理して遺伝カウンセリングを検討しましょう。また、おなかの張りや下腹部痛、頻尿などの症状が続く場合は、年齢にかかわらず婦人科を受診してください。

2026年現在、卵巣がんの一般向け検診は確立されていません。CA125だけに頼るのではなく、自分の家族歴や既往歴、身体の変化を把握し、必要に応じて専門医につながることが、将来の健康を守るための現実的な行動です。

主な参考資料:国立がん研究センター「がん情報サービス」、日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構(JOHBOC)「遺伝性乳癌卵巣癌診療ガイドライン2024年版」、日本産科婦人科学会「産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2023」、国立がん研究所(NCI)、米国疾病予防管理センター(CDC)、米国予防医学専門委員会(USPSTF)。 (出典: 卵巣 癌 なり やすい 人(Yahoo!ニュース))